Macでheroku の開発環境をつくる

PaaS を試してみようと思ったので、有名どころのheroku を触ってみます。

まずは、触る準備をしたのでメモ。

この記事は、公式サイトの"Getting Started" を見ながら書いてます。
Getting Started on Heroku | Heroku Dev Center

前提環境としては、Mac OS X LionとかSnow Leopard ですが、Windows に関しても、わかる範囲で注記を入れておきます。

Linux はパッケージマネージャがあるはずなので、インストールで苦労するはずないと思います。Macの記述を参考にがんばってください。

インストールや準備にかかった時間

はじめに、作業全体にかかった時間を紹介します。

herokuアカウントの作成は、5分くらいでできます。
ここから作成→Cloud Application Platform | Heroku

あとは、環境のインストールにかかる時間ですが、
手元のMacBook Air '13 (Core 2 Duo 2GHz) だと、Xcode のインストールを除いて、大体1時間くらいだったでしょうか。
Xcode のインストールは、Mac App Store からのダウンロード時間がかかります。時間は環境やネットワークの状況によりけりですが、たぶん1時間かかると思います。

以降、インストール手順について説明します。

インストールするもの *1

開発環境に必要なものは以下の通りです。

  • Xcode (ライブラリのコンパイルなどをする。Snow Leopard と Lion とで、Xcode のバージョンが違います。Mac App Storeからインストールできます。Lionの方は、ver 4.1 が 無料でインストール可能です。)
  • rails 実行環境
    • rvm (Ruby Version Manager) *2
    • ruby 1.9.2 (OS X Lion の標準もこのバージョンですが、rvmを使っておいたほうがシステムが汚れなくてよいです。)
    • rails 3.x (手元の環境では、3.0.9 を使ってます。 3.0.5 以前だと、rake のバージョン指定にまつわる問題があるらしいです。詳細は各自で調べてみてください。)
  • git *3
  • Heroku gem (Heroku へアプリをデプロイなどするときの管理用コマンド)

rubyとかのインストール

rvm のインストール方法は、以下のような感じです。

$ bash < <(curl -s https://rvm.beginrescueend.com/install/rvm)     # rvm インストールスクリプトを実行
    (出力省略)

$ vi .bash_profile   # rvm のインストール手順に従って、設定を追加。

$ cat .bash_profile # 追加した設定を表示。
[[ -s "$HOME/.rvm/scripts/rvm" ]] && . "$HOME/.rvm/scripts/rvm" # Load RVM function

ruby 1.9.2 のインストールは、Heroku のGetting Started にあるように、以下のコマンドを実行すれば完了です。

$ rvm install 1.9.2 && rvm use 1.9.2 --default
    (出力省略)

$ ruby -v
ruby 1.9.2p290 (2011-07-09 revision 32553) [x86_64-darwin10.8.0]

Windows ユーザの方がruby実行環境を分けたい場合、rvmの代わりに、pik を用いる方法もあります。

git のインストール

homebrew を使ったgit のインストール

インストーラを使わない場合、自分でビルドするなどして、gitをインストールします。ここでは、homebrewを使ってビルド・インストールする方法を紹介します。

homebrew とは、MacPortsと同様のパッケージ管理システムです。

MacPortsとの違いは、Mac標準のコマンドはそのまま使い回すところです。Mac環境をほとんど壊さずに、不足するコマンドだけパッケージでビルド・インストールする感じです。

また、コンパイルするものも最小限になるので、環境構築もMacPortsに比べて早くできます。ディスク容量も節約できます。
自分は、MacPortsだと環境が競合起こしそうでめんどくさいし、インストールする際に、いろいろ環境をいじくるのがいやだったんで、homebrewにしました。

pythonmercurial とか rabbitmq とかのインストールもできるんで、git以外にもいろいろ勉強したい人にもおすすめです。

  • homebrew のインストール

homebrew のインストール環境・インストール手順は、ここでの説明はしません。(homebrewのインストールは10分もかからず終わるはずです。)

以下の注意点を読んでから、インストール作業を行ってください。

確認しましたら、インストール手順に従って作業してください。

GitHub - Homebrew/legacy-homebrew: 💀 The former home of Homebrew/homebrew (deprecated)

  • homebrew でgit をインストール

homebrew をインストールしたら、本題であるgit のインストールです。
1コマンドでインストールできます。

$ brew install git
==> Downloading http://kernel.org/pub/software/scm/git/git-1.7.5.2.tar.bz2
######################################################################## 100.0%
==> make prefix=/usr/local/Cellar/git/1.7.5.2 install
==> Downloading http://kernel.org/pub/software/scm/git/git-manpages-1.7.5.2.tar.
######################################################################## 100.0%
==> Downloading http://kernel.org/pub/software/scm/git/git-htmldocs-1.7.5.2.tar.
######################################################################## 100.0%
==> Caveats
Bash completion has been installed to:
  /usr/local/Cellar/git/1.7.5.2/etc/bash_completion.d/

Emacs support has been installed to:
  /usr/local/Cellar/git/1.7.5.2/share/doc/git-core/contrib/emacs/

The rest of the "contrib" has been installed to:
  /usr/local/Cellar/git/1.7.5.2/share/contrib
==> Summary
/usr/local/Cellar/git/1.7.5.2: 1059 files, 19M, built in 78 seconds

$ which git
/usr/local/bin/git
heroku gem のインストール

最後に、heroku 管理用コマンドのパッケージである、heroku gem をインストールします。

$ gem install heroku

とりあえず、環境構築はここまでです。

*1:なお、Windows とかの人でも、インストールするものは基本同じだと思います。Xcode に相当するものは、不要かと思います。

*2:Mac 標準のrubyと共存するには、rvmでrubyの処理系を共存させるのが一番楽です。Windows ユーザには、同様のツールとして pikがあります。こちらはgem パッケージになっています。

*3:Windows ユーザで、ChangeLog に日本語を使いたい方は、TortoiseGit を使ってください。コマンドプロンプトでgitを使うと、winの文字コードSJISで、git 内部の文字コードUTF-8なんで、文字化けします。またgitの方の文字コードを変えると、ソースを配布するときに他の人が文字化けで悩むことになるはずです。素直に、TGit 使うのが楽です。